初めてオーセンティックバーに行った時の話 VO5「かしこまりました。」と会釈えをして、ミキシンググラスを取った。 ミキシンググラスに綺麗な大きい正方形の氷を2個入れた。 水を注ぎ、バースプーンで10回ほど回しその水を捨てた。 溶けやすい角とかをあらかじめ溶かす為だ。 氷をリンスすると言うそうだ。 オレンジの皮を一枚剥き、 マラスキーノチェリーをカクテルピンに刺しそれぞれ容器に置いた。 カウンタに冷凍庫から取り出した、ティーチャーズ、 冷蔵庫からマルティーニ・ロッソ、アンゴスチュラビターズを 僕から見て左から順に並べた。 そういえば、何て言うカクテルを注文したんだろうか? そう思いながらマスターの一挙手一投足を固唾を呑んで見ていた。 ミキシンググラスを逆さまにし、余分な水を出し切る。 最後の一滴が落ちた瞬間ミキシンググラスをカウンターに置き、 アンゴスチュラビターズ1ドロップ入れ、ティーチャーズ、 マルティーニ・ロッソと注ぎ、バースプーンでステアし始めた。 そのステアは素早く持っている部分を支点にバースプーンが上下で、 綺麗な三角すいになっている。氷がどこにもぶつからず、 バースプーンがミキシンググラスの内側を静かにスピーディーに回っていた。 数十回ステアしその流れのまま、スッと引き抜いた。 冷蔵庫から三角形のカクテルグラスを出し、 ミキシンググラスにストレーナーをかぶせて、素早くグラスに注いだ。 グラスに入りきれない量かなっと思って見ていたら、 一滴も残らずピッタリだった。 マラスキーノチェリーを沈め、オレンジピールの香りで、 カクテルを、ふわっと覆った。 僕の前に差し出された。 「お待たせ致しました、ロブロイです。」 オレンジピールの爽やかな香りが心地よく、 なみなみと注がれていて、こぼすのが勿体なかったので、 行儀が悪いけど、グラスに手を添えただけで、グラスに口を近づけた。 カクテルが唇に触れた時はただ冷たいが、 口の中に入った瞬間パーと広がり五感を刺激された。 今回はこの辺で、 ご購読ありがとうございました、 次回もお願いします! |